2014年05月16日

トリトン劇伴 その2

最近、懐かしのアニメサントラを次々にリリースしているウルトラ・ヴァイヴから「トリトン」のサウンドトラック復刻版がリリースされたので、早速購入。

「トリトン」とは、ご存じ富野喜幸総監督作品「海のトリトン」のこと。
このアルバム発売のいきさつは、ちょっと複雑だ。

ライナーノートから読んでみると、1970年代後半、「宇宙戦艦ヤマト」のヒットにより、「テレビマンガ」が「アニメ」に代わろうとしていた頃。
現在とは違い、作品のソフト化、2次使用などという意識は、ほとんど無かった。
そんな中、ファンからの熱い要望に応えて、フリーディレクターの椙山由美さん(作曲家・すぎやまこういちさんの妹)が企画し、劇伴を担当した鈴木宏昌&コルゲンバンドが、当時のスコアをもとに新規録音した企画アルバムが、この「トリトン」なのである。

「トリトン」の番組プロデューサーは、「ヤマト」の大ヒットで、一躍時代の寵児?になった西崎義展氏だった。
椙山さんが、この企画アルバムの話を持っていくと「そんなものは絶対に許さない」
ジャケット用に、本編の絵を使わせて欲しいと頼んでも「どれだけ金を払っても許可しない」との返事。
仕方なく、アルバムジャケットは白いままで、真ん中に「トリトン」という文字だけが入ったという。
そして、徳間書店から刊行された「ロマンアルバム」の「海のトリトン」に、アルバムの通信販売の広告を載せて、1枚2500円、限定5000枚の発売となった。今で言う自主制作、インディーズレーベルである。

今回復刻されたアルバムも、マスターテープ自体が紛失していて、当時購入された方の「レコード」をマザーにしているそうだ。

この企画アルバム発売の4ヶ月後、日本コロムビアから、テレビ版を再編集した劇場版が公開されるにあたり、「海のトリトン テーマ音楽集」が発売された。
このアルバムについては、以前このブログで、中古にて入手した記事を掲載した。

さて、聞き比べてみると、どちらのアルバムも甲乙つけがたい。
が、「オリジナル」という観点で言えば、後発の「テーマ音楽集」か。
特に、個人的に印象深い、主題歌のアレンジ曲「遙かなる旅は続く」(企画アルバムでは「GOGOトリトン〜水平線の彼方へ〜」)と、「そしてまた少年は旅立つ」(企画アルバムでは「エピローグ〜新たなる旅立ち〜」)は、今聴いてもトリハダものだ。

何はともあれ、「アニメ」のサウンドトラックが注目されるきっかけになった作品の1つが、この「海のトリトン」であったことを知って頂けたら、と思う。
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