先日、何気にCSのAT-Xチャンネルの番組表を見ていたら、今月から「勇者ライディーン」が放送されているじゃあーりませんか。
「勇者ライディーン」。この番組のリスナーさんならば、説明の必要はないですよね。
正直、本編のストーリィよりも、当時の制作体制ばかりが気になって、複雑な気持ちになります。
第3話「鋼鉄獣ガーダ」までは、番組の当初の特色である「神秘性」を前面に出した作りとなっていました。しかし、当時の放送局のプロデューサーの意向で、「神秘性」路線は急遽ナシとなり、「メカニック性」を売りにした、従来と同じロボットアニメの作りに修正されてしまいます。
シリーズ前半の総監督・富野喜幸(当時)さんは、局のプロデューサーから「戦闘シーンの時間が短い」と嫌味を言われ、また、キャラクターの服装を「オシャレなものにしてもらわなくては困る」と注意されたキャラクターデザインの安彦良和さんは「こっちは一生懸命やってんだ!」と憤慨したとか。
その他にも富野さんは、文芸を担当した山本優さんと大喧嘩をしたり、作品の曖昧な設定を、コンテを担当した奥田誠治さんに指摘されたりと、踏んだり蹴ったりな現場となります。
そばで作業していた安彦さんは「これだけアレコレ言われるんなら、もう(総監督を)やめりゃいいのに」と言ったそうですが、富野さんは「そういうもんじゃないよ」と、完成したフィルムにわざわざハサミをいれて、戦闘シーンを継ぎ足したりして、何とか、局の要求に応えようとしたそうです。
しかし、路線変更をハンドリング出来なかったという理由で、富野さんは26話いっぱいで降板となり、「巨人の星」の監督を務めた長浜忠夫さんが呼ばれ、後半の総監督に就任するのです。(いつか続く)
2023年06月03日
勇者の困惑・・?
posted by wbs at 15:57| Comment(0)
| 三太夫も一言だけ・・・
この記事へのコメント
コメントを書く